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ラべリングのおバカらしさ

Posted by きーこしょ on 15.2011 その他   0 comments   0 trackback
レッテルを貼るという言葉あります。レッテルを貼るというと、少し悪意のあるような響きになりますが、私たちは普段の生活のなかで、同じようなことをしてしまっていることがあります。

例えば、
ADHDの子は、授業中椅子に座れない子
アスペルガーを持つ人は、空気が読めない、人の気持ちを察することができない
自閉症を持つ子は、人に関心がない


こういうことを言う人は、きっとどこかで聞いた文句を、そのまま自分の知識として蓄えてしまって、それを口に出してるだけなんじゃないかなと思います。
メディアがRaveling(=ラべリング。「レッテルを貼る」に似てる意味で、単純なラベルを貼ること)した情報に対して、自分の知識に照らし合わせたり、違う意見を探しに行ったりすることをせずに、そのままの形そのままのラべリングを自分の知識として蓄えてしまってるんだと思う。
そして、その人は、そのラべリングが伝えやすいから、そのままのラべリングを人に伝えるんだと思う。


ラべリングって便利!
塩の入った瓶に「塩」とラベルを貼っておけば、砂糖と取り間違えることはなくなるし、ラベルを作った人以外の人が塩を使うときにも、簡単にそれが塩だと分かってもらえます。

でも、たとえば、お塩の専門店の人にとったら、きっとどこ産の塩とかで味も全然変わってくると思うから、「塩」なんていうのはあまりにも大きすぎるカテゴリーで、塩の専門知識を持つ物としては全く意味のないものになる。



ラべリングって、専門性とは相反するもので、情報伝達における便利さ以外に、何も利点はないと思う。


この前、あるプラクティショナーが、不特定多数の人が目にする場所で、ADHDを持つ子は、脳機能的に考えると「お酒に酔った状態」というふうに言っていたけど、

こういう文句って、印象的だし、この人はわかりやすい比喩を用いてるつもりかもしれないけど、これも結局は伝わりやすさを目的としたある意味ラべリングに成り下がってしまってる。悪い妄想をすると、「知ってるー?ADHDの子って、お酒に酔った状態と同じなんだってー」って他に人に伝える読者がいるかも?

こんなラべリングって本当に必要なのかな。

「お酒に酔った状態」とかっていうのは前頭葉の機能低下している状態を指していて、ADHDの子が前頭葉の機能(行動抑制)がうまくいっていないこと喩えたものだろうけど、ADHDの子の前頭葉の機能不全が、お酒に酔った状態の機能低下と完全に一致してるのかな。

おそらく、現時点の脳科学的理解で、こんなふうに言いきれる学者さんはいないと思う。言い切れないんだから、こんなラべリング、情報の波に流しててはいけない。

もし、言い切れるような根拠がある場合でも、専門家として、情報発信者として、お酒の酔った状態という比喩ではなくて、どんな機能がどんなふうにうまく動いていないのかを、冷静に科学的に説明する努力を怠ってはいけないと思う。





自閉症やアスペルガーを持つ人について、人に関心がないとか、空気が読めないとか、いろんなラべリングがあるけど、専門性を持って見ようとすると、そういうラべリングがまったく意味のないものになります。

私が調べた範囲では、

PDDを持つ人たちは、コミュニケーションの基本である、
相貌(人の顔)認知や、
視線認知、
「自分の考えている・知っていることと、他人が知っていることは違う」という思考(心の理論)
の獲得に困難が生じていると考えられ得ます(榊原、2007)。

また、
視線やある方向を指で指し示すということが注意を喚起しているという相手の意図を理解して、他者と注意を共有する能力の獲得がうまくいかなかったり、
他者の行為を脳内で体験して、感情や意図を直感的に把握するために必要なミラーニューロンの機能障害も考えられます(2009,鳥居)。

特に音楽療法も含め、セラピーをということになったら、世間一般に定着しているラベルをはがして、とりあえずの専門的な見解を得ないと、何も始まらないよね。



ラべリングは情報伝達においては便利だけど、その浅はかさにより不必要なラべリングもあるから、私たちにはおバカなラべリングの背景や知識を知ろうとする気持ちが必要だし、でも私たちはすべてのラべリングを吟味する時間がないから、ないなりに、「自分は分かっていないことがある」という思考の余剰を設けておかないといけないね。



日本では、受信型の教育のみで、発信型・クリティカルシンキング(批判的思考)の教育をする機会がないから、きっと、ラべリングに対しても鵜呑みにする土壌があるんだと思う。その奥の世界を想像したり批判的意見を持つことができない。

だから「これさえ読めばすべてわかる」とかそういうタイトルの本が売れたりするんだよね。「ぜんぶわかる」なんて、世の中の複雑さ、仕事や学問の奥深さを知らない人が言うことだと思う。等身大の自分を知らない人。勉強不足な人。想像力のない人。


"この愚か者めがーっ" by 丸川珠代




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Author:きーこしょ
Marylhurst大学,音楽学部音楽療法学科にて4年間のコースワークを修了。現在、有限会社Earthtones Music Therapy Serviceにて音楽療法インターン中。

将来的に脳科学に根拠をもとめた音楽療法を専門としたいと思って、アメリカの4年制大学に留学し音楽療法を専攻しています。

このブログでは、実習の様子や、授業の内容など、アメリカでの音楽療法士育成の現場を、生徒の目線から、留学生の目線から、お伝えしていきます。

このブログが音楽療法に興味のある方、留学を考えている方などのお役に立てれば光栄です。

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